RE:神戸ヘラバラウンジ

という前回の記憶から必ず戻らなければ

(進まなければ)ならない場所となった神戸というかヘラバラウンジ。

 

今回連絡をくれたのはスタッフのバタやん。本当にありがとう、本当にありがとうございますと、出演快諾の返信を出した後に二度唇に言葉を重ねた。

 

新しい曲等もライブで演奏しだして馴染み始めていたので楽しみしかない。

 

今回は今までやってなかったL.Oを聴いてもらいたいな、という人がいたので練習したのですが、たった一回の練習で出来てしまったのです。すごいねみんな。

そんな中、広島在住の丸山くんから連絡があり2年ぶり?の参加が決定。かねてからの願いがいきなり整った。3ギター。マジか。

 

当日朝7時福岡市の天神にて集合し車でゴー。

バンドワゴンなんて何年ぶりか。

やはり車内ではどうでもよいような容易い話などしたりで壁にへばり付くような感じでワゴンは地図を北上していった。

途中、ドラムの篠原くんが生涯でこんなに朝ご飯食べたの初めて、と言った一言が印象に残った。

到着時間が確定しだした頃には現地到着済みの丸山君からどのスタジオも空いてませんのお知らせ。

 

そうなんですわかってました。わかっていたのに(わかってないから)何も対策せずにいたし、到着時間も曖昧なままだった。当然の結果が目の前にあるだけ。

 

「しょうがないけどこれで演奏に集中出来るね。」

となんだか納得してしまいそうな、真逆の事を皆の顔も見ずに言ってしまった。

 

ヘラバラウンジに全員到着後リハへ。

前回の事もありスタッフの方に必要以上に弱腰で接してしまった僕のバカ。

しかしやはり問題無さそう。

バーカンの人まで覚えていてくれたので嬉しかった。というかそれだけの事をやってしまったので複雑だけど。

その後少し散策。全員で空前絶後の素敵な餃子屋さんに入り談笑。ああ丸山君よ。杏理さんが今日は楽しい気がする、と言っていたので勇気が湧いた。

 

1番目はいかんせん花おこし、ライブは初めてだったけどCDはよく聴いていたのでとても嬉しかった。歌もの、とかそういう区分良くない。一口で言ってしまえない。何か前衛的な要素や、人と時間と居場所の距離感。音源のスティールギターがない状態もとても良かった。

無論音源のスティールギターは最高だ。

ないものがあってあったものがなくなって。その過程が演奏で聴こえてきたような。好きな演奏だからって話かけたりするのは僕の悪い癖だな。感動したらそれで良いじゃないか。

 

続いてacid clank、前もって音源聴いていたが本日はバンド編成?という形なのか。

最初の印象よりカタチのある演奏で色々なところに楽曲への気遣いや聴いてもらい方?それと気持ちとメロディの兼ね合いがとても素晴らしかった。勉強になります。違う形態だとどうなるのか。

 

村岡充(of Test Pattern)

岡山の音楽家、以前福岡でテストパターンを見ていたのでとても楽しみにしていました、もうとても素敵でした。1人でどうするのか全くわからなかった。

フォークと音響が混ざりあい広がっていく様は聴覚的どころか視覚的にも色が付いて揺れる印象。ディレイで脚色されたリズムとテンポは好きな所を選んで好きな速さと拍で聴けます。

最後の曲はいかんせん花おこしのドラム北畠氏。バタやんの事だが演奏してる時は敬意をもって。

 

あんまり聴いた音楽の感想を勝手に書いたりするの良くないな、と思っているのですがなんとなく。

すみません。その日の出来事を敢えてとばすのも不自然かと思い。

続く僕ら5人はたくさんの嬉しい皆様のおかげで全5曲演奏。ホントに嬉しかった。最高のメンバーだ。皆でヘラバラウンジで夜中まで遊んでもらった。前回のように木村さんと長く話せなかったのが心残りだ。

途中、居酒屋等を経てそろそろという時に断固としてoopnumの上田君が僕とマッシブを連れて帰ってくれたのでそのまま眠りの地へ入国。

三時間後、不意に目を覚ました僕は自分の家なのに寝るところがない上田君と目が合った。結局たくさんの人が上田くんの家に来ていた。

「じゃあ行きましょうか」と言われたオレは訝しげな顔をしていたかもしれない。散歩ですよ、とブルース調に重ねてきたのでオレはその通り靴を履いた。背後にはいつの間にかバタやんがいて「散歩と聞こえて」と一緒に扉を出た。

男3人、朝の7時。ピチカートファイブの曲にそんなタイトルあったような気がする。

やはり六甲道も坂の街の印象で何も知らないオレは新鮮で楽しかった。

 

上田君はオレの年齢も知らないのに厄年でしょ?と言ってきたのでそのまま神社に入りここで落とせるものは落とした。

と思う。

 

今度は神戸製鉄所に向けて歩くと夜勤を終えた人たちとすれ違う。巨大な煙突は

街のどこからでも見えそうで雄大だ。

バタやんは煙突について、もっとカッコいい筈だった。と煙突と昔の同級生だったように煙突をなじっていて面白かった。

流れない河口や唐突に現れる街中の古墳。空気はヒンヤリとしていた。

 

ここで確かバタやんだったが今世紀最高のアイデアを出した。「銭湯がある、それからもうすぐ開く中華そば屋に行こう。」

もう余りの素敵さにダーリンと呼びたくなったが控える事とした。

疲れきった野良犬(失礼、適当な表現ではない)のような3人は銭湯へ入湯した。もうこれ以上はないのではないか、人類は朝の8時にお湯の中で人生を過ごすべきではないかと考えた。

隣のバタやんは丁度お湯に溶けてしまって存在しなくなっていた。上田くんも体洗い場ですでにかけ湯と対消滅したようだった。露天風呂、ジェットバスとハシゴをしてしまい僕も自らを見つけ出すのにとても苦労した。

ふと頭の中に大事なバンドメンバーの皆の僕を呼ぶ声が聞こえお湯とはここでお別れをする事にした。ああ、お湯よ。皆待っててくれオレは戻るぞ

 

身体を拭いて休憩室に戻ると両足首から下をマッサージ機に喰われたバタやんが死んでいた。悲鳴をあげそうになった。

とてもいいヤツだった。

 

もとい、姿勢を正した我々3人は正装に着替えて格調高く礼儀正しく中華そば屋へ入室した。

 

ここで僕はAセット大盛り、という暴挙に出てしまい前日の篠原くんのフォロワーとなった。

大量の中華そば、餃子、白ごはん。

愛しい。松本零士の漫画のシーンが浮かびます。凄い量だった。自分を高く見積ってしまった。しかし美味しくいただきました。

そうしてカウンターから離れた僕たちは

歩道の上で途方に暮れてしまった。何も考えずにかなりの距離を歩いていた。

上田君は相変わらずまあ散歩ですから、とブルース調。

ここで突然バタやんが道路に向かって手を挙げタクシーを呼び止めたマジか。

余りに突然だったので運転手もビックリしていた様にみえた。

やってらんないでしょう、無理ですよ!

と幸せの限界を超えてネガティブの域に入ったバタやんのおかげですぐに家に着いた。そのまま僕は皆と集合し家に帰って行った。